駆虫すべき!?ミヤコヒキガエルと寄生虫について


今回の記事は、ヒキガエル飼育者にとって、ちょっと嫌なお話です。
春にお迎えして8ヶ月が経とうとしているミヤコヒキガエルのがまくんとかえるくん。
お迎え当初は給餌に苦労したりもしたが、2匹とも順調に成長している。(のではないかと思う。。)
▼お迎え当初のがまくんの給餌についてはこちら
→ミヤコヒキガエルが餌を食べてくれない。おすすめの餌と餌付けに成功した方法を紹介!!
最初給餌に苦労したがまくんに比べて、最初からアグレッシブに何でも食べたかえるくんは、ひと回り大きい。
大きいからといって、がまくんが遠慮している様子は微塵もない。
今となっては、かえるくんの上に乗ってくつろいだり、先に餌に食いついたかえるくんを腹いせに攻撃したりもする。
だからといって仲が悪くなることもない。
狭い場所で、一緒にくっついていることが多い。
がまくんとかえるくんはいつも一緒。
仲がいいのだ。
そんなかわいいミヤコヒキガエルのがまくんとかえるくんだが、お迎え当初、給餌の問題以外に大きな問題を抱えていた。
糞に混じって大量に排出されて発見されるアレ。※写真は自主規制
見た目的にも中々の衝撃度だ。
慌てる飼育者も少なくはないのでは。
そう、寄生虫問題である。
”問題を抱えていた”と過去形で書かせていただいた通り、現在は寄生虫問題は解決されている。
今回は、ヒキガエル飼育者の多くが経験しているであろう寄生虫問題について、我が家での対応も含めて紹介したいと思う。
野生のミヤコヒキガエルと寄生虫は共存?
こんなに可愛いミヤコヒキガエルの体内からこんなグロい物が排出されるなんて。。。。
当初はそんな風に思ったものだ。
無理もない。
がまくんとかえるくんも含めて、世の中に流通するミヤコヒキガエルの多くが野生の個体(ほぼ大東島産)。
野生下のミヤコヒキガエルにはほぼ寄生虫がついている。
共存していると表現したほうがいいのかもしれない。
寄生虫が体内にいることの方が自然なのだ。
ちなみに人間の管理下で繁殖されたCB個体であれば寄生虫の心配はいらない。
どうしても寄生虫が気になる方は、駆虫済みとアナウンスされている個体や、流通は少ないがCB個体を探すことをおすすめする。
▼飼育環境についてまとめた記事はこちら
寄生虫の正体は鉤頭虫
ひとことに寄生虫と言っても、ミヤコヒキガエルの糞に混じるこの白くてキモい寄生虫がどんなやつなのかは気になる。
まあ見方を変えれば○ーミンに出てくるニョロニョロに似てなくもない。
このニョロニョロの正体は鉤頭虫という寄生虫らしい。
SNSなどを見ていても、ミヤコヒキガエルの糞に、この鉤頭虫という寄生虫が混じっていいたというケースが1番多い。
ヒトの寄生虫として問題となることはほとんどないという。
まずは一安心。
生き物を扱う以上、手洗いなどは必須ではあるが、ヒトにあまり影響を及ぼさないというだけで随分と気が楽だ。
正しく恐れる。
これが重要だ。
また、この鉤頭虫は、昆虫などの節足動物や甲殻類を中間宿主として寄生するとのこと。
つまりは生きた昆虫の撒き餌などをしてない限り、個体から個体への感染もなさそうだ。
とはいえ、当初、確認できる糞には常にニョロニョロが確認できたため、がまくんもかえるくんも共に鉤頭虫に寄生されていたのであろう。
もちろんケージが別のレオパやツノガエルたちが感染してしまう心配はほぼない。
とりあえず、寄生虫に対する恐怖は随分と和らいだが、何しろ結構な量のニョロニョロが毎回糞虫に確認できた。
片付ける身としては、気分が悪いことは間違いないのだ。
ミヤコヒキガエルの寄生虫の駆虫
いざ、この気味の悪い寄生虫がお腹の中にいると思うと、可愛さも半減してしまうという飼育者もいるかもしれない。
さて、この気味の悪い寄生虫をなんとかしなければ。
強制的にミヤコヒキガエルに寄生する寄生虫を無くす方法はただ一つ。
駆虫である。
カエルを診てくれる獣医さんであれば、新鮮な糞を持っていけば適切な指示や指導が薬と共にもらえる。
治療行為なので、プロに任せるのが安心・安全だ。
しかし、そう都合よくカエルを診てくれる獣医さんが近所に見つかるとも限らない。
あまり遠くても、かえるにも人間にも負担だ。
オススメではないが、止む終えない場合は、自分で駆虫という手段をとるしかない。
我が家の近隣には、カエルを診てくれる獣医がいない。
とりあえず、今となってはその必要はなくなったようだが、当時は、がまくんとかえるくんの駆虫を自分でするシミュレーションはしていた。
そのシミュレーション内容については、また別記事で紹介したいと思う。
寄生虫を駆虫しないという選択
かわいいペットのかえるのお腹の中に寄生虫がいるとなると、駆虫したくなるのが心情だろう。
しかし絶対に駆虫をしたほうが良いかというとそうでもない。
前述した通り、自然下ではミヤコヒキガエルは寄生虫と共存している。
一方薬剤を使って駆虫するということは、強制的に寄生虫を排出させるので、数なからず生体に負担がかかるだろう。(特にがまくんとかえるくんのような大人になっていない生体)
薬の量など、プロの獣医さんでさえかなり慎重に決めるようだ。
かえるを診てくれる獣医さんもそう多くはないのが現状だ。
餌は食べるがどんどん痩せていってるなどの、明らかに健康異常が確認できるとき、飼い主が寄生虫の存在をどうしても我慢できないというような理由がなければ駆虫しないで様子を見るのも一つの手段だ。
がまくんとかえるくんのニョロニョロがぎっしりと詰まった糞を見たときは、そのキモさに狼狽して、すぐに駆虫をすることを考えた。
しかし、まだ5センチ程度の幼体であること、痩せていく様子はみられないこと、とりあえず人間や他のペットに与える危険性は低いことなどを理由に、しばらく様子を見ることにした。
何度が処理をしているうちに、寄生虫入りの糞にも慣れてしまった。
そして2ヶ月程度経ったある日、がまくんとかえるくんの糞の処理中に、気づいたことが。
寄生虫いなくね?
そういえば糞の表面がツルッとしていてあのニョロニョロもいない。
ちょっとほぐしたりもしたが肉眼では確認できない。
正確にはいつからいなくなったのかはよく分かないが、それ以来糞にニョロニョロを確認できたことはない。
このような経緯で、今は寄生虫との戦いは一時休戦中である。
最後に
何故がまくんとかえるくんから寄生虫が排出されなくなったのかは謎である。
ただ、 飼育しているうちに寄生虫を排出しなくなったという例があることも確かだ。
人工飼料や、管理された生き餌を与え、綺麗な環境で飼育することで寄生虫が体内に居づらくなるのだろうか?
もしくは、かえるにとって適切な飼育環境での飼育は、寄生虫にとって寄生しづらい環境なのか?
ミヤコヒキガエルの寄生虫にお悩みの方は生体が元気そうであれば飼育環境を整えてしばらく様子を見てもいいかもしれない。
もちろん心配な方は早めの受診をオススメする。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
がまくとかえるくんに使っているケージはこちら
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